起業で成功するための3つのポイント~『浦河に何もないなんて嘘だ』地域活性化に挑む大学生から学ぶ【道新】【NHK】
本日、こんなツイートをしました。
北大の学生さんが地域活性化に貢献するというネタですが、彼女の行動力には脱帽です。
#浦河町 から大学進学を機に札幌へ進学
— craney (@craney19) October 11, 2019
それまで「何もない町」だと思いこんでいた地元の見方が様々な経験を通して一変
地元を元気にしたいとイベントを企画する行動力に脱帽#北大生 の能登真梨恵さんの #NHK インタビュー記事
添付は先日(2019/10/02日高版)と今朝の #道新 (日高版)
励まされる https://t.co/cReOwq6kn1 pic.twitter.com/Cao3Ju10iV
浦河町 から大学進学を機に札幌へ進学
それまで「何もない町」だと思いこんでいた地元の見方が様々な経験を通して一変
地元を元気にしたいとイベントを企画する行動力に脱帽
北大生 の能登真梨恵さんの #NHK インタビュー記事
添付は先日(2019/10/02日高版)と今朝の #道新 (日高版)
励まされる
この学生さん、浦河町の出身だが、もともと「何もない浦河を離れたい」という思いで北大医学部へ進学したそうだ。
だがその後、地域活性化に携わる人たちとのかかわりを通して、地元浦河を見る見方が変わったという。
「私のように(浦川は)『何も無いまちじゃない』と気づく人を増やしたい」(能登さん)
最初に彼女がたった一人で企画したイベントは参加者がほとんど集まらなかった。
やめた方がいいともいわれた。
でも彼女はあきらめなかった。
町の人たちと積極的に交流し、ボランティアを通して一緒に汗を流した。
そうして少しずつ仲間が集まってきた。
イベントのサブタイトル「浦河に何もないなんて嘘だ」
なかなかとんがっていてセンスがいい
さて、能登さんの一連の活動から学べることを以下に3つほど整理してみた。
1)「まず行動」というスタンス~「まずやってみる」ことで問題が具体化する
2)明確なコンセプトと公共性が地域活性化の大きなポイント
3)壁にぶつかっても努力していると仲間があらわれる
一つ一つ、深堀りしていこう。
(1)「まず行動」というスタンス~「まずやってみる」と問題が具体化する
「これだ」と思い立ったら、あれこれ細かいことは考えず、スピーディーにはじめることが大事だということ。それもできる範囲でまずやってみる。
当然、最初は一人だからやれることにも限りがある。でも「できる範囲で」彼女はチャレンジした。
「こういうことやってみたいな」と思いつきはしたものの、「取り組む前」から、「あれが必要」「お金がかかる」「人手が足りない」という悩みを抱え込んでしまい、結果、やらずに/できずに終わってしまう、ということはよくありがちだ。
新しい事業をはじめるにしても、初めての経験であれば、わからないことだらけが当たり前。だから、事前準備であれこれ悩むのは必要最小限にして、まずは「やってみる」ことが大切なこと。
そうすると、「やる前に」あれこれ必要不可欠だと思っていたものが、実はいらなかったりする。当然、初めての取り組みであれば、壁にぶつかるのは当たり前。そこではじめて本当に必要なもの・自分に欠けているものが具体的に見えてくる。
なにはともあれ、まず「やってみる」ことで、具体的に課題が見えてくる
実践の過程で見えてきた「必要なもの」「欠けているもの」を補うための学びを積んで再チャレンジすることで、人は超速で成長する。
「初めて」のことだから、失敗することもあるだろう。いや、初めてやることで失敗しないなんてことはない。
だけど「小さく」「できる範囲」ではじめていれば、失うものといえば、そこにかけた時間くらいなもの。その一方で、「初めての経験」から学べることは計り知れない。それは、そのままその人自身の財産になっていく。となると、そこにかけた時間は、無駄に失ったのではなく、新しいスキルや経験を得るための貴重な投資となる。
(2)明確なコンセプトと公共性が地域活性化の大きなポイント
「自分も以前はこんな町には何も誇れるものがない」と思ってたけど、違った。田舎を出て、いろんなところからきている人たちとかかわる中で、気づかされる。
まちの見え方が逆転する。
何もないと思ってたけど、「こんなにたくさんの魅力があったんだ」
どんな町であろうと、そこに長らく住んでいると、自分の生活をとりまくすべてが「日常の何気ないもの」になってしまう。そんな「当たり前」を疑うことさえできなくなる。
私も地域活性化やまちづくりの仕事に少なからず携わっていて、このことは痛いほど実感した。外から来た私にしてみれば、「なんじゃ、この絶景!!」「むっちゃ、すごい!」と感嘆してしまう景色も、地元の人にとっては「えっ、ただの岩山だけど」「そんなにすごいのこれ?」みたいなやり取りは、よく経験した。
だから、ずっと同じところに住んでいると、その価値に気づけない。
能登さんは、大学進学を機に外へ出た。そしていろんな人たちとの関りを通して、地元浦河の魅力を再発見した。新たな視点で地元を見渡してみると、
「なるほど、こんなすごいものは、他の地域にはない」
だから、「自分が生まれ育ったまちってとてもすごいんだよ」ということを、まだその魅力に気づいていない町の人たちに知ってほしいと願った。かつての自分自身と重ね合わせて。
その過程で、能登さん自身も「まだ知らないまちの魅力をもっと知りたい」が、「地域の魅力をみんなで探そうよ」にたどり着く。
こうして、彼女がかかげるコンセプトが、「浦河町民」すべてを巻き込む公共性を包み込む。
公共性を得られると、共鳴し応援してくれる仲間が、一人また一人と増えていく。
地域づくりの一つの大きなポイントは、そこに住む人たちの公共性にどれだけ訴えられるか、共感を得られるかにある。だから、でかいお金を引っ張ってきて、ハコモノ作れば、なんとかなる、というものではない。
お金がなくともやれる範囲で「共に」取り組むが、とても大事だ。
ここではまちづくりという文脈での話だが、この「公共性」という視点は、ビジネスをやってく上でとても重要です。ウィンウィンの関係を生み出す仕掛けとしても使えるし、クラウドファンディングを成功させるカギでもある。この話は、また別の機会に書く予定です。
(3)壁にぶつかっても努力していると仲間があらわれる
初めてイベントを主催したとき、人が集まらない、というのは、よくある話。
かくいう私も10代の頃、200人規模の会場を借りた(正確にはご厚意でただで使わせてもらった)のに、外部の出席者はほぼゼロ。さくらの身内が20名弱で、ほんとに恥ずかしさと情けなさで泣いたことがあった。その時の胃が痛くなるような経験を思い出す。
彼女もそうだったようだ。普通だったら、心が折れてやめちゃうところかもしれない。
でも彼女は違った。なんとかイベントを開催しようと奔走する。
「やめたほうがいい」と言われながらも、ふんばった。
ボランティア活動やお手伝いに足しげく通うことで、信頼が積みかさなり、少しずつ仲間が増えていったのだと思う。
最初は、「若い学生がなんかやろうとしてる」といぶかし気にみていた人たちも多かったろう。でも、汗を流して町民と一緒に働いてる彼女の姿に少しずつ警戒心がとけていった。彼女と実際に話をすることで、彼女の思いを理解し、共感した人たちが少しずつあらわれたのではないかと想像する。
「壁にぶつかっても継続し努力してると実を結ぶ」
そんなことを教えられる。
最後に、ツイッターでもリツッたが、NHK札幌の取材記事がよくまとまっているので参考まで
近いうちに彼女と実際に会って、お話を聞いてみたいし、うちの学生たちともつながってほしいなと思う。